ひまわり7号後継機に暗雲の影
運輸多目的衛星である、ひまわり6号および7号(6号の観測に支障を来たした際の
バックアップの役割を果たす)が、この時間も東経140度上の赤道上空に常に位置し、
日本およびアジア各国に気象衛星画像として、雲の様子を配信している。
これによって遠くの大気の状態も掴むことができ、天気予報にも重要な役割を担って
いるわけだが、このひまわり6・7号の後継機(すでにひまわり8号などと言われているが)
が暗礁に乗り上げていることが、洞爺湖サミットを控えたここ数日で明らかになった。
2005年2月のひまわり6号の打ち上げ、運用から3年が経とうとしているが、名目上の
運用期間は約5年と言われている。そうなると、そろそろひまわり7号へのシフトおよび
次期後継機の打ち上げの検討に入る次期なのだろうが、その打ち上げおよび運用のため
の資金(早い話が予算)の見通しが立っていないのだという。
気象衛星の打ち上げ・運用には諸説あるが、約400億円が必要であると言われている。
平成20年の気象庁予算が約700億弱なので、この予算で気象衛星を打ち上げ、運用する
のは基本的に難しい。よっていろんな名目を付けて、他の省庁から気象衛星打ち上げの
ための費用を捻出してもらっていたわけだが、緊縮財政を余儀なくされている各省庁は
その費用を負担するのもままならない状態のようだ。
そして今回国土交通省が後継機問題から外れてしまったため、気象衛星のための予算
確保がさらに厳しくなってしまった現状である。
気象衛星による画像がなくなってしまうと、天気予報はアメダスの実況データと各国の
気象レーダーで判断せざるをえなくなり、南太平洋で発生する台風の監視や地球温暖化
の影響で海水温度の観測も日本独自ではできなくなってしまう。
つまり世界屈指の技術を持つ、日本の天気予報が危機にさらわれてしまうのである。
防災対策は、日本の未来にとっての大きな課題の一つであると考える。
そして日本のみならず、アジア各国にとっても気象衛星画像は重要なデータである。
利権を絡ませることなく、包括的な気象衛星の打ち上げが滞りなく進むように、政治家の
各氏にも予算確保に声を上げて欲しいところだ。
(服部 康光)






