羽越線列車脱線事故の原因が公開される
国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会は2日、2005年12月にJR羽越線で発生した
列車脱線事故の原因を発表した。これによると、事故は竜巻もしくはダウンバーストによる
(これがどちらかは最終的な名言は避けている)局所的な突風が吹き、車両が傾いたことが
原因としており、その予見までは厳しかったとしている。
この事故が起きた際には、日本海に前線を伴った発達中の低気圧があり、北東に進んで
いた。さらに山形県内には日本海で発生した筋状の雲に伴って、冬場にしては非常に発達した
積乱雲が流れ込んでいた。
そういう中で突風が吹き、列車が脱線してしまったわけだが、このような局地的な積乱雲
にともなう竜巻やダウンバーストの予見というものは非常に難しいものである。だからといって
手をこまねいている訳にはいかないので、でき得る限りの対策は取っている。
例えば気象庁のレーダー観測システムにドップラー効果を併設して、降水をもたらす雨雲が
近づいているのか遠ざかっているのかを判断して、それを防災情報に活用しているし、2008年
4月からは竜巻注意情報を新設し、竜巻の発生の可能性を発表するようにもなった。
事故調査委員会は強風対策への提言として、
「最新の気象情報を速やかに入手する環境を整えるとともに、列車の運行管理において、
これらの気象情報を用いて早めの注意体制をとる等、その有効活用方策について気象関係者の
意見も踏まえて検討する必要があるものと考えられる。」
…としている。
鉄道各社は列車の運行を停止させた際の影響を考えて、できるだけ止めたくはないというのが
実情だろうが、やはり乗員・乗客を安全に運ぶのがその大きな役割である。
最新の気象情報を入手した上で、安全な運行管理を行うためにも運行管理の現場に気象予報士
の有効活用を願いたいものである。
(服部 康光)





