日本政府 温室効果ガス排出権購入へ
日本政府は、京都議定書で義務付けられた二酸化炭素などの温室効果ガスの削減目標達成
のため、東欧諸国で余っている排出権取引(ET)によって、週内にもハンガリーと覚書を交わして
来年早々に購入することが26日明らかになった。
「地球温暖化防止に関する京都議定書」では2008~12年の平均で、温室効果ガス排出量を
先進国全体で1990年に比べて5%減とするよう義務付けており、その達成に向けて国別に
削減目標を割り振っている。
ハンガリーは日本と同様、6%削減するよう義務づけられているが、1990年以降ロシアや
ハンガリーなどの東欧諸国で長く続く景気低迷によって、温室効果ガスの排出量が激減し、
当初の目標より相当少なくなる見通しになっている。
この削減努力なしに得られる排出枠の余剰を「ホットエア」というが、これは排出枠を
売却した国が得られたお金については、環境改善に充てることを条件に購入するため、
一般的な排出権よりも割安で購入できるのだ。
これを「グリーン投資スキーム(GIS)」というそうだ。
今回日本政府はこの権利をハンガリー政府から購入する方針を決めたわけだが、ただでさえ
二酸化炭素を中心とした温室効果ガスの排出量が増えている日本において、排出枠の余った
国から排出権を買ってつじつまを合わせる今回の手法はどうも疑問が残る。
なおかつ今回ハンガリーから排出量をすべて購入すると、支払い代金は約200億という
途方もない規模になる。
国土交通省は今後10年間でさらに道路を作る方針を固めていて、それで山林を切り開けば
さらに植生の面積も減るのは間違いないだろう。もっと政府は抜本的な温室効果ガスの削減に
向けて、重い腰を上げていくべきではないだろうか、と今回の報道を見て思うわけである。
(服部 康光)






