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知っておきたい避難に関する言葉


[2011-09-30 16:02:03]

今年は、東北太平洋沖地震、津波、台風、秋雨などにより、大きな災害に見舞われた。避難勧告や避難指示、警戒区域など、避難に関する言葉を頻繁に耳にしたが、私のまわりでは「指示と勧告って何が違うの?」「警戒区域って何?」という声もよく聞かれた。災害時に使われるこれらの言葉が何を意味していて、どこが違うのか、整理してみたい。


避難の情報は、災害対策基本法にもとづいて、災害が発生または発生する恐れがあり、人々の生命・身体を保護し、災害の拡大を防止することが必要な場合、市町村長が発令する。


その中で、「人」を対象にして出されるものに、避難準備(要援護者避難)情報、避難勧告、避難指示がある。これらのうち、後者ほど緊急度が高い。
避難準備(要援護者避難)情報は、人的被害の発生する可能性が高まった状況で、避難行動に時間がかかる要援護者(寝たきりの人、傷病者、乳幼児など)が避難を開始しなければならない段階で出される。
勧告と指示は、どちらも被害の危険が切迫してきた段階で発令されるが、指示は、特に急を要すると認めるときに出され、勧告よりも強い呼びかけとなる。しかし、いずれも違反した場合の罰則はなく、強制力もない。


次に、「地域」に対して出されるものに、警戒区域がある。
住民の立ち入りを制限し、その区域の中にいる人は退去しなければならない、避難に関する最も厳しい措置。従わなかった場合の罰則もあり、10万円以下の罰金または拘留が科される。罰則があるということは、それだけ避難が確実に行われるように、という意味がある。


だが、最近の豪雨災害では、この避難体制の課題も指摘されている。例えば、局所的な豪雨では避難情報発令のもととなるデータの観測自体が困難で、情報の発信すら不可能な場合があること。防災無線や広報車での避難の呼びかけが雨音で聞き取れなかった等、周知の仕方の問題。また、勧告や指示が出ていても、避難路が浸水していたり高い建物の上階に住んでいたりするときは自宅にとどまった方が安全な場合もあり、ただ勧告や指示を出すだけで住民の安全を確保するには無理があるということなどだ。


いずれにしても、災害時に最も大事なことは自分や家族の命を守ること。避難に関する発令がどんなものかを知った上で、その場の状況に応じた行動がとれるように、知恵を蓄えておきたい。


参考:特定非営利活動法人・日本防災士機構『防災士教本』


(窪田和恵)

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