震度5強の地震 家具固定の効果は
約1週間前の6月30日、長野県松本市を震源とする震度5強の地震があった。直下型の内陸地震で、揺れの強かった範囲は市南部の限られた地域に集中しているものの、新聞報道によると、けが人15人、建物の被害は4161件(8日午後7時現在)にのぼっているという。震源に近かった私の実家も被害の大きい地区にあり、屋根が壊れたり、壁にひびが入ったりした(写真)。周辺の民家でも同じような被害があったが、屋内の被害は、家具の転倒防止などの対策をしていたかどうかで、かなりの差があったようだ。そこで、震度5強の揺れに対して、実家で行っていた家具の対策の効果はどうであったかお伝えする。
■台所の食器棚と冷蔵庫 食器棚はL字金具で棚と壁を固定し、観音開きの扉については、木製の扉には留め金具をつけ、金属製の扉は取手同士を紐で縛って開かないようにしていた。また、スライド式のガラス扉は、扉がはずれないように下の部分に細い棒を接着剤で張り付け、ガラス飛散防止フィルムを張っていた。結果的に、今回は棚が倒れることも食器が出てくることもなかった。しかし、対策をしていなかった家では、食器がすべり落ち、棚も倒れ、住人は食器の割れる音でパニックになってしまったという。対策を忘れていた冷蔵庫は、幸いにも倒れなかったが、10cmほど移動していた。
■タンス L字金具は効果があったが、置いてある床の材質によって効果に差が出た。畳やじゅうたんの上に置いてあったものは動かなかったが、フローリングの上のものは地震の衝撃でL字金具がはずれた。倒れることはなかったが10cmほど移動していた。また、小さいので大丈夫だろうと対策をしていなかった高さ120cmのタンスは倒れた。一方、近所で突っ張り棒を使ってタンスを固定していた家は、突き上げられた衝撃で天井が大きく壊れたそうだ。
■テレビ、パソコン、プリンター、オーディオ機器 粘着マットで固定し、テレビについては、さらにテレビと台とを紐で縛っていたところ、落ちるなどの被害はなかった。対策をしていなかった家では、すべり落ちたり倒れたりして使えなくなってしまったものも多かったそうだ。
実家の家は古く、そもそもの家の耐震も含めて対策が不十分なところがあるので、今、壊れた箇所の修復とともに地震対策を見直している。今回は直下型地震で揺れの時間が比較的短く、3月の東北地方太平洋沖地震のような長い揺れでは効果は違ってくるかもしれないが、一つの体験として役立ててほしい。
(窪田和恵)






