space
全国各地にいる気象予報士記者が最新のニュースを配信中!
space
速報!天気ニュース
TOP
|
気象・季節速報
|
防災・災害
|
社会・経済
|
エンタメ・スポーツ
|
生活・健康・レジャー
|
環境
|
世界
|
北日本
|
東日本
|
西日本
|
南西諸島
space
space

なぜ名古屋は暑いのか?


[2010-08-08 15:20:39]

なぜ名古屋は暑いか―。こんな興味をそそられるテーマの講演が4日、名古屋市であった。
日本気象学会中部支部と日本気象予報士会東海支部が主催する第1回気象サイエンスカフェin名古屋で、愛知教育大学名誉教授・大和田道雄さんが話した。その内容を少し紹介する。


名古屋は本当に暑いのか? 真夏日、熱帯夜、猛暑日、異常猛暑日の出現日数を、三大都市、東京、大阪、名古屋で比べてみる。
①真夏日(日最高気温30度以上)は、 1位・大阪、2位・名古屋、3位・東京
②熱帯夜(夜間の最低気温25度以上)は、 1位・大阪、2位・東京、3位・名古屋
しかし、最近30年間の名古屋の気温上昇率は著しく、また、熱帯夜の出現日数も他の都市より急速に増えていて、近い将来、熱帯夜日数は東京や大阪を上回る可能性があるという。
③猛暑日(日最高気温35度以上)は、東京は圧倒的に少なく、名古屋と大阪はさほど違いがない。むしろ、近年は名古屋が大阪を上回る傾向がある。
④日最高気温37度以上の異常猛暑は、大阪や東京をさしおき名古屋がだんとつトップ。
これが、名古屋が暑いと言われる由縁だ。


名古屋が暑い理由の一つにはヒートアイランド現象がある。しかし、猛暑日の名古屋市周辺における最高気温の分布を見てみると、35度以上の暑い領域は名古屋市全域のほか、市から見て東北部(愛知万博が開かれた長久手など)にも存在する。これは、ヒートアイランド現象のほかに、もう一つ理由があることを示している。フェーン現象だ。


夏型の気圧配置にはいくつかあるが、最も多く現れるのは西日本が高気圧に覆われる「南高北低型」。その割合は近年増加し(※)、全体の80%を占めるという。この気圧配置になると、北太平洋高気圧の西縁部にあたる西日本各地に南西の風が入りやすくなる。名古屋を含む濃尾平野では、西側に鈴鹿山脈(御在所岳1,210m)があり、それを超えて吹きおろすことによって猛暑になりやすいそうだ。また、名古屋市から見て東北部が暑いのは、名古屋市域のヒートアイランド現象による高温域が、風で東方に移流するためという。


2010080711330000.jpg

日差しをよけるようにして咲く大賀蓮


※ なぜ南高北低型が増えているのか
大和田教授によると、近年の地球温暖化に伴い、熱帯海域の海面温度が上昇し、ハドレー循環を強め、亜熱帯高圧帯の領域が拡大しつつあるそうだ。特に、西太平洋の海面温度は他の海洋に比べても上昇傾向にあり、北太平洋高気圧の勢力を強めている。このため、西日本を中心として北太平洋高気圧に覆われる機会が多くなり、南高北低型の気圧配置が増えてきたという。(ハドレー循環は、赤道付近で強い日射のために暖められた海面や地上の空気が上昇し、対流圏付近まで達すると両極へ向かって流れ、緯度30度付近で下降、赤道へ戻る大気の大循環。下降部で亜熱帯高圧帯を形成し、北太平洋高気圧はその一つ。)


気象サイエンスカフェは、気象の専門家と市民が飲み物を片手に気軽に科学について語り合う場で、東京や関西などで開かれている。日本気象学会や気象予報士会の会員でなくても誰でも参加できる。
(窪田和恵)


サイトマップ ご利用規約 プライバシーポリシー
会社概要 お問い合わせ