ジャガイモの花
気象庁は16日、東北北部の梅雨入りを発表した。遅れていた日本列島の梅雨入りも先週末から一気に進み、梅雨のない北海道を除いて、全国が雨の季節へ突入した。
日々の生活には何かと不便な雨だが、植物たちは待っていましたというように生き生きしている。畑では夏野菜が出番を待ち、次から次へと花を咲かせている。その中で、今日はジャガイモの花を紹介したい。
トマトやキュウリなどは花が散ったあとになる実を食べるので、そういう花はわりと目に着きやすいが、地下になるイモ類の花は注目されることが少ない気がする。
田舎っぽいイメージのあるジャガイモ。実は驚くほどきれいな花をつける。
薄紫の花びらに、中央のオレンジ色の部分は、まるで小さいカボチャがついているよう。フランス国王ルイ16世の王妃マリー・アントワネットが愛した花というのもうなづける。
ジャガイモの原産地は南アメリカ・アンデスの高地。日較差が大きく、雨が少ない冷涼な気候が栽培に適しているため、日本では北海道が一大産地となっている。
さて、花が咲くということは実がなるはず。家庭菜園でジャガイモを作っている方、花が咲いた後に実がなったのを見たことがあるだろうか。どうやら本州では、花は咲いても実がなることはほとんどないようだ。
どんなときに実がなるのか。それは、夏に25度以下の日が長く続くと実がつきやすいという(学研新書『キュウリのトゲはなぜ消えたのか』)。夏でも涼しい北海道ではふつうに実が見られるそうだ。
しかし、北海道以外でこの気象条件が長く続くのは冷夏のとき。ジャガイモの実は、米不足などの冷害のサインになるかもしれない(新しい品種には実ができやすいものもあるそう)。
ちなみに、ジャガイモの実はミニトマトそっくり。だが、ジャガイモの芽の部分と同じソラニンという有毒成分が含まれているため、お腹を壊すので食べないように注意したい。
(窪田和恵)






