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湿地の食虫植物 壱町田湿地にて<1>


[2010-05-24 14:37:04]

愛知県知多半島の武豊町に、希少な植物や昆虫が生息する「壱町田(いっちょうだ)湿地」がある。湿地は保護のためフェンスで囲われていて、普段は中に入ることができないが、国際生物多様性の日の22日、愛知県で10月に開かれるCOP10の協賛事業として一般公開された。


壱町田湿地は、知多半島の中央部、海抜40~50mのなだらかな丘陵地にあり、約570平方メートルの湿地を含む11,000平方メートル保護地に指定されている。県の天然記念物、自然環境保全地域にもなっている。


湿地には、希少なシロバナナガバノイシモチソウ、東海地区特産種で絶滅危惧種・ヒメミミカキグサなど7種類の食虫植物や、伊勢湾沿岸の湿地にだけ分布するシラタマホシクサなどが生息している。東海地方や兵庫県などで見られるヒメタイコウチなどの水辺の昆虫もいる。


目をひいたのは普段なかなか見ることができない野生の食虫植物だ。この時期、花を見ることができるのはトウカイコモウセンゴケ。食虫植物というと迫力ある姿をイメージしていたのだが、花を見てその可憐さに驚いた。


hana1.jpg
花の大きさは直径1cmほど。写真は残念ながら全部そろっていないが、花弁の数は5枚、ピンクの丸い形がかわいらしい。花の咲き方も特徴的で、一本の花茎に7~8個のつぼみが縦に並んでつき、一番下のつぼみから一日一個だけ咲いていく。その花も、午前10時ごろになると開き、昼過ぎには閉じてしまう半日花。なんともはかない花だ。


hana2.jpg
花茎は、実った稲穂が先を垂れるように曲がり、花は茎の一番下のつぼみから順次咲く。常にてっぺんで咲くように、一つの花が終わると花一個分茎を伸ばし、その花が終わるとまた少し茎を伸ばし、最後の花は茎が伸びきった先端に咲く。


hana3.jpg
虫を捕えるのは葉の部分。地面に張り付くように広がるロゼット状になっていて、腺毛(せんもう)の先端に水滴状の粘液がついている。地面にいる小さな虫を捕え、消化液を出して自分の栄養にする。


壱町田湿地は夏にも一般公開される。湿地に生息する多くの植物の花期にあたり、たくさんの貴重な花々が見られるはずだ。公開日には、湿地の保全活動をしている「壱町田湿地を守る会」の方が案内と説明をしてくださる。
日程は、7月18日、8月7日、8日、9月4日、5日の5日間。午前9時~午後2時半まで。
(窪田和恵)

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