“森の妖精”ミズバショウ
[2010-05-08 15:04:30]
西日本や関東などではもう初夏を思わせる陽気だが、北日本や標高の高い地域では今がまさに春。
重い雪がようやく解けた高原の湿地では、白や黄色の花々が顔を見せる季節だ。
長野県大町市にある居谷里(いやり)湿原でも、ミズバショウとリュウキンカの花が見ごろを迎えている。
ミズバショウは、分布する東日本では季節の花として知られている。白く澄んだ色がとてもきれいで、この大きくて一番目立つ部分が花と思ってしまいがち。しかし、これは苞(ほう)と言って、本来は花の下につく小さな葉なのだ。ミズバショウの花は、苞の中の黄緑色の部分で、肉穂花序(にくすいかじょ)と呼ばれる。
ミズバショウの苞は、形が仏像の光背に似ていることから、仏炎(ぶつえん)苞と呼ばれる。仏炎苞があるのは、ミズバショウを含むサトイモ科の特徴で、ミズバショウより一足先に咲くザゼンソウや、コンニャクも似た形をしている。
花のように見せているのは、目立たない花の代わりに虫を誘うためなどと言われている。
ミズバショウと一緒に咲いている黄色いかわいらしい花がリュウキンカ(キンポウゲ科)。茎が立って、金色のように鮮やかな花をつけることから「立金花」と書くそうだ。ミズバショウと同じ環境で育つので、訪れたときはこの花も一緒に楽しみたい。
ミズバショウの群生地として有名な尾瀬国立公園、奥裾花自然園(長野県)、網走湖畔(北海道)では、これからも楽しめる。
(窪田和恵)






