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ニホンミツバチ知ってますか?


[2010-04-28 14:23:38]

先日、『今年も養蜂家の旅が始まった』というニュースがあった。
養蜂家のなかには、ミツバチと一緒に季節の花を追って、日本列島を南から北へ旅する人がいる。旅は九州から始まり、4月はレンゲソウやミカン、6月ごろになると東北地方でリンゴやニセアカシアの蜜をとり、最後は北海道でクローバーなどの蜜をとるそうだ。


ところで、日本には2種類のミツバチがいることをご存知だろうか?
セイヨウミツバチとニホンミツバチだ。
明治時代に移入されたセイヨウミツバチは、効率的に蜜がとれるため日本中で広く飼われている。日本にもともといたニホンミツバチは、蜜の採取量がセイヨウミツバチに及ばず、飼育が難しいことなどから、山間部で細々と飼われてきたという。


蜂蜜というと、一般的に売られているのは、レンゲ蜂蜜とかアカシア蜂蜜といった花の名前がついたもの。これはどれもセイヨウミツバチが集めた蜜。ある期間に一種類の花の蜜だけを大量に集められるセイヨウミツバチだからできる技で、蜜はその花の香りを味わうことができる。
一方、ニホンミツバチは体が小さい分、一度に運んでこられる蜜の量が少ない。そのため、飼育期間は1年から長いものでは4年もかける。その間、いろんな花の蜜を集め、蜜はどんどん濃縮されるので、セイヨウミツバチの巣箱からとれる蜜とは比べ物にならないほど濃い蜜がとれるのだ。


mitsubati.jpg


これは、長野県伊那市の山あいでニホンミツバチを飼育している方に撮っていただいた、巣箱の中の様子。直方体の巣箱の下の方に小さな穴があいていて、ハチはそこから出入りする。3月終わりごろに中を見せてもらったときよりも巣がかなり大きくなって、ハチの数も増えている。これからさらにハチの数は増え、5月中旬ごろから、新しい女王蜂が誕生する直前に古い女王蜂が働き蜂をつれて出巣する分蜂(ぶんぽう)が始まるという。


その方にニホンミツバチの生態をいくつか教えてもらった。
まず、ハチというと女王バチと働きバチという言葉があるが、その名から、女王バチ以外はすべて蜜を集めてくるハチかと思うと、違うという。それぞれ役割が決まっていて、蜜を集める係、集めてきた蜜を貯蔵する係、そして、出入り口(巣門)付近で忙しく動き回っている門番の係がいる。ニホンミツバチは穏やかな性格だというが、門番バチは要注意。他の巣のハチが間違えて入ると殺してしまうそうだ。


夏の暑い日、巣門近くでハチが同じ方向を向いて羽ばたくことがある。これは扇風行動といって、巣箱内部の換気と温度調節をしているという。それでも温度を下げられない場合は、蜜を入れて持ち帰る蜜胃に水を入れて持ち帰り、巣内に打ち水をして気化熱で温度を下げるそう。なんとも賢い昆虫だ。


ニホンミツバチの蜂蜜を初めて食べた時は、その濃さにびっくり。四季折々の花の蜜を集めてできる「百花蜜」と言われるだけあって、味は一言で言い表せないくらい深い。機会があれば、ぜひ一度食べてみてほしい。
(窪田和恵)


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