意外に知らないタンポポの話
この週末は気温が低いものの、おおむね晴れて行楽日和になりそう。
春の花はウメやサクラに始まり、次はハナミズキやチューリップ。さまざまな花の名所があるが、どこへ行っても必ずといって見られる花といえば、タンポポだろう。
けれど、一番身近にありながら知らないことがけっこう多い。
まず、タンポポは茎の先についたものが一つの花と思うと、ちょっと違う。
黄色の花びらのように見える一枚一枚が、小さな一つの花なのだ。この小さな花を「舌状花」といい、舌状花がたくさん集まったものを「頭花」または「頭状花」という。舌状花を一つだけ、そっとつまみだすと、そこにはオシベとメシベがついている。
タンポポは「明るくなると開き、暗くなると閉じる」と思われがちだが、これも違うそうだ。
講談社出版『クイズ 植物入門』によると、タンポポが開くのは、気温と光のどちらかによる。夜の気温が高いときは、翌朝明るくなると開花し、夜の気温が低いときは、翌朝は気温が上がらないと開花しない。そして、花が閉じるのは、開花して約10時間したとき。明るさや気温とは関係ないそうだ。
そして、タンポポの種類。20年くらい前までは、カントウタンポポやカンサイタンポポ、シロバナタンポポなどの在来種、セイヨウタンポポの外来種があるとされていた。見分け方も簡単で、花の下にある外総苞片(がいそうほうへん)が上を向いていれば在来種、反り返っていれば外来種と言われていた。しかし近年、DNA解析により、在来種と外来種の間に雑種が発見された。見た目だけでは在来種・雑種・外来種の区別は難しいようだ。
さて、ちょっと硬い話になってしまったが、先日びっくりするようなタンポポを発見した。
公園のツツジの植え込みに、白と赤の花と並んで黄色い花がある。不思議に思って近づいてみると、なんとタンポポだ! 高さ40~50センチはある植え込みの上に顔を出していた。地面には大きな葉をしっかりと広げていた。まさに「ど根性タンポポ」。タンポポの生命力に感服だ。
(窪田和恵)






