貨物機炎上 気象の影響は?
23日午前6時48分ごろ、成田国際空港の34番左滑走路(RWY34L)で中国・広州発成田着の貨物機が着陸に失敗、横転炎上した。
成田空港の気象実況(METAR)では、22日午後は南南東寄りの風が吹き気圧も下がり続け、23日午前0時を境に北西寄りの風と気圧上昇が見られる。おそらく23日午前0時ごろに発達中の低気圧が通過したのであろう。
23日明け方からは相対湿度の低下と北西風が強まっていることから、寒冷前線の寒気側に入り、前線に向かって強い風が吹いていたものと思われる。
事故直前の午前6時30分の気象実況を見ると、風向320度(北西)、風速26ノット(13メートル)、最大瞬間風速40ノット(20メートル)の風が吹いていた。
確かに強い風だが、滑走路方向が336度であるため、ほぼ向かい風となり着陸への大きな支障になったとは考えにくいと思う。
気象実況ではウインドシア(風向・風速の変動)が観測されていた。前後の状況から推測すると風の息(風速の変動幅)が大きかったのだろう。
しかし成田空港では22日昼ごろから夕方にかけて、低気圧の接近に伴い断続的にウインドシアを観測、事故後も11時ごろまで断続的にウインドシアを観測しており、事故当時だけの特別の現象であったわけではない。(他機は無事に離着陸している)
過去の離着陸時の事故原因としてダウンバースト(強い下降気流)などもあるが、当時の気象実況では雲も少なくダウンバーストも考えられない。
テレビで放映された事故映像では、バウンドと頭からの着地が見られるようだ。着陸時の機首下げが前輪破損や操縦席への強い衝撃となり、事故に至ってしまったのではないか。
(横転も風の影響ではなく、操縦士への衝撃で操作を奪われてしまったのでは)
なぜこのような着陸操作を行ったのか、気象条件がどのように影響していたのか、今後の調査の焦点になりそうだ。
(ジャイヴ川畑)
当時の気象状況(ワイオミング大学 METARのグラフ)
http://weather.uwyo.edu/cgi-bin/wyowx.fcgi?TYPE=sfgram&DATE=20090323&HOUR=04&UNITS=M&STATION=RJAA
当時の気象状況 222130Z=23日6時30分 (ワイオミング大学 METAR電文)
http://weather.uwyo.edu/cgi-bin/wyowx.fcgi?TYPE=metar&DATE=20090323&HOUR=04&UNITS=A&STATION=RJAA
ちなみに筆者は昨年9月13日、台風の接近する台湾桃園空港への着陸を体験したが、当時の気象実況は風速31ノット(16メートル)、最大瞬間風速50ノット(26メートル)、一日中ウインドシアが観測されていた。
着陸直前には向かい風120キロ(65ノット:33メートル)を機上で観測していた。
「CX450便 ゴーアラウンド!」
http://www.tenkinews.net/blogs/006/2008/09/cx450.html






