暴風"エマ" ヨーロッパ大荒れに
ヨーロッパでは1日から2日にかけて、暴風"エマ"による大荒れの天候となり、各国に大きな被害をもたらした。
ドイツのヴェンデルシュタイン山では時速222キロ(秒速61.7メートル)の強風を観測したほか、中央ヨーロッパの各地で倒木や飛来物などによる犠牲者が出ているもようだ。
AFPの報道ではこれまでに各国あわせて13名が亡くなったそうだ。
ドイツのボン(1990年までの西ドイツ首都)近くのブリュールでは、超高速列車ICEに倒木が接触した。危うく大惨事になるところであったが、幸いなことに先頭車両が破損しただけで済んだ。
(ICEは1998年に橋脚激突事故を起こし、101名の犠牲者を出している)
ドイツには低気圧や高気圧に命名する制度がある。今回の低気圧は2月28日にカナダ東岸ニューファンドランド島付近に発生、"エマ"と名づけられた。
この低気圧"エマ"は大西洋を横断する間に発達し、1日には960hPaへと成長した。この低気圧"エマ"から伸びる寒冷前線が通過する際に各地に大荒れの天気をもたらしたようだ。
天気図を見ると低気圧"エマ"の寒冷前線が、しなるムチのようにも見える。それは"暴風"という鋭い刃のついたムチだったのかもしれない。
(ジャイヴ川畑)
オーストリアのザルツブルグ空港でも小型飛行機が吹っ飛ばされ折り重なる写真が報じられている。
ザルツブルグ空港の気象実況では現地時間1日午前11時20分(011020Z)に最大瞬間風速70ノット(秒速36メートル)が観測されている。
観測データでは0750Zまで南寄りだったが、0820Zでは北西寄りに風向が変わり強い風が吹き始めた。また0920Z、0950Zと995hPaの最低気圧を観測している。寒冷前線通過に伴う気象変化パターンの典型だったようだ。
エマの天気図:ベルリン自由大学気象研究所より
http://www.met.fu-berlin.de/de/wetter/maps/Analyse_20080228.gif
http://www.met.fu-berlin.de/de/wetter/maps/Analyse_20080229.gif
http://www.met.fu-berlin.de/de/wetter/maps/Analyse_20080301.gif
http://www.met.fu-berlin.de/de/wetter/maps/Analyse_20080302.gif
ザルツブルグ空港の氣象実況(上はグラフ・下は電文):011020Zに注目
http://weather.uwyo.edu/cgi-bin/wyowx.fcgi?TYPE=sfgram&DATE=20080301&HOUR=23&UNITS=M&STATION=LOWS
http://weather.uwyo.edu/cgi-bin/wyowx.fcgi?TYPE=metar&DATE=20080301&HOUR=24&UNITS=M&STATION=LOWS





