米加州の山火事 高気圧が原因
米カリフォルニア州のロサンゼルス北部からサンディエゴにかけて各所で山火事が発生し、現時点で消失面積が40万エーカー(約1600平方キロ)、消失家屋が1500棟、90万人以上に避難勧告が出されているとのこと。
21日に発生した山火事は、降雨量が平年の5分の1という記録的な干ばつに見舞われ乾燥しきった草木に燃え広がり、さらにサンタアナとよばれる乾燥した熱風により瞬く間に燃え広がった。
被害の大きいロサンゼルス東部に位置するオンタリオ国際空港(ロサンゼルス中心部から東に約50キロ)のMETAR:気象実況を見てみると、21日から22日にかけて30ノット(15メートル)以上・最大で57ノット(30メートル)の風を観測しており、まさに台風並みの強風が吹き続けていたわけだ。
注目すべきはサンタアナ風が吹き始める直前、現地時間21日5時53分(211253Z)の気温/露点温度は14度/10度だったが、吹き始めた直後の21日6時53分(211353Z)には20度/マイナス12度に変化したこと。これは相対湿度で表すと、77%から11%にたった1時間で低下したことになる。また22ノット(11メートル)から31ノット(31メートル)の強風も吹き始めた。
翌22日には相対湿度が3%にまで下がっており、極度の乾燥に加え30度近くの気温のため、カリフオルニア南部がオーブン釜に放り込まれたような状態になった。そこに30ノットの強風で山火事が一気に広まったわけだ。
サンタアナ風はネバダ州・ユタ州上空の高気圧が原因。(アメリカ天気図を参照のこと)
この高気圧は週末には東へと抜けるため、サンタアナ風もまもなく収まる見込みだ。
(ジャイヴ川畑)
アメリカ天気図
http://www.hpc.ncep.noaa.gov/dailywxmap/pdffiles.html
オンタリオ国際空港の実況(21日)
http://weather.uwyo.edu/cgi-bin/wyowx.fcgi?TYPE=metar&DATE=20071021&HOUR=24&UNlTS=M&STATION=KONT
サンタアナ(Santa Ana)とは、ネバダ州・ユタ州からカリフォルニア州南部にかけての砂漠(モハービ砂漠など)からロサンゼルスに吹く局地風のことで、砂漠が寒冷化する晩秋から冬にかけて吹きやすい。
暑い季節は砂漠上の空気は熱せられて上昇するが、砂漠が冷えると接した空気も冷やされて重くなり周囲へと流れ出す。これらの砂漠地帯は海抜1000-2000メートル付近に広がっており、流れ出した空気は100メートル下がるごとに0.1度ずつ温度が上昇するため熱風となる。
また砂漠からシェラネバダ山脈の渓谷を通って噴出するため風速も加速され、20メートル以上の強風になることもある。





