春の味覚 いかなごのくぎ煮

関西では3月に入ると、街中に甘辛い匂いが漂う。各家庭で「いかなごのくぎ煮」を炊いているのだ。
今年も2月28日にいかなごの新仔(しんこ)漁が解禁となり、大阪湾や播磨灘で獲れた「生いかなご」がスーパーや魚屋の店頭にならんだ。
「いかなご」はスズキ目イカナゴ科の魚で、その稚魚「新仔」を呼ぶ。2cmほどの「新仔」を、しょうゆ・さとう・しょうがなどで甘辛く炊いたものが「いかなごのくぎ煮」だ。(隠し味として山椒を入れてもよい)
スーパーなどでは特設いかなごコーナーが用意され、生いかなごや調味料とともに「いかなごタッパー」が山積みされる。
私の実家の母もいかなごを数キロ単位で何度も購入し大鍋で炊いている。それをタッパーに詰め、親戚じゅうに送るのだ。
「いかなごのくぎ煮」はあつあつごはんにピッタリ、これさえあれば何杯でも食べられる。酒のつまみとしても好まれている。
できあいの「いかなごのくぎ煮」も店頭で飛ぶように売れている。
「いかなごのくぎ煮」を炊くには火加減が重要で、最初は強火で煮て、煮汁が少なくなると弱火で炊き上げる。煮汁が行き渡るよう、鍋を何度か振って上下を入れ替える。炊き上がったらザルにかえして煮汁を切り、すばやく冷ましていく。
冷凍保存すれば一年中楽しめるので、どのこ家庭でも大量に作るのだ。
今年のいかなごは冬場の気温が高かったからだろうか、例年にくらべると大きめ、成長が早いようだ。
早めにシーズンが終わるかもしれないので、これから作ろうという方は、すぐにでも取り掛かるのがよいだろう。
「いかなごのくぎ煮」は新鮮ないかなごが必要なので、関西以外にお住まいの方が作るのは難しいかもしれないが、通信販売などでも販売しているのでぜひ手に入れて味わってみてはいかがだろう。
(ジャイヴ川畑)





