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日本上空 乱気流事故相次ぐ


[2006-11-20 02:10:51]

061119乱気流.gif

19日午後5時ごろ、兵庫県伊丹市の上空9400メートルを飛行中だった神戸発羽田行き日本航空1348便ボーイング777型機(乗客乗員395人)が乱気流で機体が大きく揺れ、乗客1人と客室乗務員1人の計2人が負傷した。幸いなことに2人とも軽症だったようだ。

この便は神戸空港を午後4時35分に離陸し、事故の数分前にベルト着用サインが消えたとのこと。
機長は「気象レーダーでは見えない薄い雲の中を飛行していた」と報告しているそうだ。

筆者は事故現場の近隣に住んでいるが、当時はそれまでの雨が上がったため、ちょうど買い物に出ようとしていた時だった。空模様は曇りだった。
伊丹空港のMETARを見ると、やはり雨は降っていなかったが、層積雲(SC)や高積雲(AC)が多かったようだ。

上図の国内悪天予想図では、四国東部から近畿・東海にかけて"BKN CU"つまり積雲が多い領域と予想され、"ISOL CB 300/20" つまり孤立状の積乱雲が高度2000フィートから30000フィートが存在し、同高度において乱気流(トンガリマーク)も予想されていた。
また国内航空路予想断面図でも同様に予想されウインドシア域も予想されていた。

事故の発生した高度9400メートルは、フィートに換算すると約31000フィートになる。予想された乱気流域の少し上だったようだ。
気象レーダーはマイクロ波と呼ばれる電波を発射し雲を構成する雨粒や氷粒からの反射を受信して観測するもので、内部に強い上昇気流を持つ積乱雲は明瞭に観測されるものだ。
気象レーダーでは見えない薄い雲の中を飛行と報告されていることから、飛行高度には積乱雲は無かったようだが、積乱雲の頂上の少しだけ上を飛行しており、所どころ上昇気流が飛行高度まで到達していたのかもしれない。それにより乱気流に遭遇したのかも。

19日午後7時半ごろにも、和歌山県沖の太平洋上約8200メートルを飛行中だった徳島発羽田行き日航1442便も乱気流で揺れ、客室乗務員が負傷したという報道もあるが、これも伊丹上空の事故と同じ原因だったと予想される。
また19日午後8時20分ごろ、上海からバンクーバーに向かっていたエアカナダ機が、東シナ海上空を飛行中に乱気流で揺れ乗員が負傷した報道もある。

気象レーダーで観測されない乱気流は避けようが無い。
特に冬の間は上空の偏西風(ジェット気流)が強くなるため、雲ひとつない好天なのに発生する乱気流「晴天乱流(CAT)」が発生しやすく、突然の乱気流に遭遇する可能性も高くなる

だからといって、むやみに飛行中ずっとベルト着用サインを付けておくことも難しい。
ベルト着用サインが消えると、窮屈なためすぐにベルトを外す方もおられるが、気象レーダーで観測されない乱気流対策のためにもベルトは外すのではなく少し緩める程度にとどめておこう。
(ジャイヴ川畑)

午後5時の伊丹空港の気象実況
RJOO 190800Z 07013KT 030V100 9999 FEW010 BKN060 BKN100 13/11 Q1014 RMK 1ST010 5SC060 7AC100 A2996

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