南極のオゾンホール 史上最大へ
世界気象機関(WMO)は22日、2006年の南極上空のオゾンホールが8月20日ごろから急速に拡大し、2000年を上回り、観測史上最大を更新する恐れがあると発表した。
WMOによると、オゾンホールの目安となる単位面積あたりの全オゾン量が 220DU(ドブソンユニット:オゾンを上下に圧縮して1気圧になったときの厚み) 以下の領域、つまりオゾンが薄い領域が、8月20日ごろまでは比較的小さかったが、それ以降急速にに拡大し、9月20日時点で約2800万平方キロに達した。
過去最大のオゾンホールは2000年の約2850万平方キロであり 20日時点ではまだ下回っているが、オゾンホール発達の目安となる気温-78℃以下の領域の面積は過去10年間で最大規模のレベルで推移しているなど、南極域上空はオゾンホールが発達しやすい状況が続いており、通常9月下旬から10月上旬にかけてオゾンホールはピークを迎えることから、2000年を上回る可能性が高くなった。
オゾンホールは、上空のオゾン層が部分的に薄くなる現象。
南極上空にできる極渦(冬季成層圏に発生する南極上空をとりまく気流)の内部が-78℃以下になると、成層圏内にフロンから変化した硝酸などを成分とする極成層圏雲(PSC) が発生する。春先になって太陽光が極成層圏雲に当たり始めると化学反応を起こしオゾンを破壊するのだ。
そのため南半球の春、9月下旬から10月上旬にオゾン破壊のピークを迎え、オゾンホールが極大となるのだ。
オゾンホールから降り注ぐB領域紫外線は、オーストラリア・ニュージーランド、南ア、南米諸国などの住民に皮膚ガンや白内障などを起こすほか、海洋生物などの生態系にも大きく影響を及ぼし始めている。
オゾンホールが解消するのは2065年ごろと予想されている。それまでは危険にさらされ続けるわけだ。
(ジャイヴ川畑)
世界気象機関 オゾンホールサイト
http://www.wmo.ch/web/arep/ozone.html
世界気象機関 オゾンホール報告(最新)
http://www.wmo.ch/web/arep/06/ant-bulletin-3-2006.pdf






