BMW 水素自動車の販売へ
ドイツの自動車メーカーBMWは12日、7シリーズをベースとした水素自動車「BMW Hydrogen 7」を来年から世界各国で販売すると発表した。ただ発売開始時点ではまだ高額なため、リース販売になるとのこと。
水素自動車は、1)既存のガソリンエンジンを改良し、ガソリンを燃焼するのと同じしくみで直接燃焼するものと、2)燃料電池により発電しモーター駆動するものに大別されるが、BMWのものは前者のタイプ。
ガソリンは燃焼すると二酸化炭素をはじめとする大量の排気ガスを出すが、水素は水が出るだけである。(ごくわずかに窒素酸化物も排出されるが) そのためクリーンなエンジンとして注目されている。
またモーター駆動とは異なり、現在のガソリンエンジンとほとんど同じ感性で運転できるため、走ることの愛するクルマ好きからも注目されている。
BMWは1979年から水素自動車の開発を行っており、2000年のハノーバー万博でオフィシャルカーとして採用されるなど実績を重ね、2001年には日本をはじめ世界各地でクリーンエネルギーワールドツアーを開催して水素自動車の実用性をアピールしてきた。
水素自動車の普及の障害としてまだ高額なことがあげられるが、いずれ量産ベースにのれば低価格で提供されることであろう。
水素スタンドの普及も重要だろう。燃料が無ければクルマはただの鉄の塊である。
これについてBMWは石油会社のTOTALと共同で水素スタンドを設置していくとしている。
「BMW Hydrogen 7」は水素スタンドの普及まで待てないことの解決策として、水素でもガソリンでもどちらでも動くエンジンを搭載している。さらに驚くべきことに、走行中でもボタンひとつで水素とガソリンを切り替えることができ、動力性能もほとんど変わらないため同乗者は切り替えられたことに気が付かないくらいだそうだ。
これにより、水素スタンドが近くに無くてもガソリンで繋ぐことができるという。
もっとも気がかりなのは、水素は二次エネルギーであることだ。
一次エネルギーは石油など自然界に存在するもの、二次エネルギーは水素や電気など自然界に存在しないもの。二次エネルギーがクリーンであっても、一次エネルギーからの転換時(すなわち水素の製造時)や運搬・貯蔵において環境汚染やエネルギー浪費などがあれば、相殺してしまうからだ。
今後は水素を利用する技術だけでなく、水素を作り出す技術にも注目していきたいものだ。
(ジャイヴ川畑)





