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非典型的だった台風第4号


[2006-07-17 12:30:00]

台風第4号は13日に先島諸島を通過した後、13日22時20分(日本時間23時20分)に台湾北東部の宜蘭に上陸、14日1時20分(日本時間2時20分)に台北郊外の淡水から海上へ抜けた。
その後14日12時50分(日本時間13時50分)に福建省に再上陸した。

この台風4号のため、先島諸島の農作物の被害額は約1億8千万にのぼったそうだ。
台湾でも降り始めからの降水量が1200ミリに達するところもあり、中部・南部の各地で洪水や土砂災害が発生した。中国では洪水や土砂災害で死者・行方不明者が200人を超えるとの報道もある。

ところでこの台風第4号、台湾のメディアでは「怪颱碧利斯(怪しい台風ビリス:ビリスは台風第4号のアジア名)」・「非典型颱風」などと呼んでいる。いったい何が怪しいというのだろう?

台湾気象局によると、台風第4号は北側にはほとんど雲がなく南側に雲域が大きく膨らんだ異様な形をしている;不思議な経路;進行速度も速くなったり遅くなったりすることが非典型的だという。
このような不思議な形・動きを見せた原因として「多重中心型」台風、つまり中心が複数存在する台風だったためだったようなのだ。

通常の台風は中心をひとつしか持たない。「台風の眼」と呼ばれるのが台風の中心だ。
典型的な台風は周囲から中心に向かって風はだんだん強くなり、「台風の眼の壁」(eye wall:アイ・ウォール)で風雨が最大となる。壁の内側の「台風の眼」の内側では風雨が急速に弱くなり、その中心では風も無く青空が見えることもある。

ところが今回の台風第4号は、台風の中心付近の直径100Kmの範囲内に複数の渦を持っており、それらがまるで競い合うかのように相次いで台風の中心になったようだ。そのため台風の中心を経路図に表すと、正確には連続した線にならず飛び飛びに描かれることになる。
このような不思議な台風はめったに現れることは無く、最近では1992年の台風第16号が多重中心型の台風だったそうだ。

この異様な形の雲域を持つ台風のため、台風の上陸した台湾北部:台北付近では風雨は弱く、南に2-300Km離れた中南部では台風通過後も2日間ほど風雨の強い状態が続き多くの被害をもたらすこととなった。
(ジャイヴ川畑)

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