雨で雪崩が起きる?
[2012-02-13 23:26:02]

2月7日は各地で久々の雨となり、その後、冷え込んで再び日本海側で降雪が続いた。古い雪の上に新雪が積もり、11~12日の週末は再び雪崩の危険が高まっている。先週、そのような報道が多くなされた。
降った雨が凍って、その上に積もった雪が滑る。一見、正しい理屈に思えるが、ミクロに見れば氷も雪も同じ物質。それだけでは雪崩の原因にはならない。
福島県南会津のある斜面で、雪の断面を調べてみた。表面から70センチほど下に、厚さ5センチほどの氷のような層があった。これが2月7日の雨の跡。湿ったざらめ雪が凍った「乾きざらめ」と呼ばれる層で、とてもしっかりしている。これが崩れて雪崩になることはない。
問題は、この乾きざらめの層と、その上に積もった新雪とがしっかり接着しているかどうかだ。接着が悪いと雪崩が起こりうる。ある方法で調べてみると、両者はよく接着していて、かつ、上に積もった新雪内部にも弱い部分はなかった。予想に反して、雪崩の危険度は低かったのである。
もちろん、これはひとつの斜面の実験結果に過ぎない。全国どこでも同じ結果になるわけではない。危険度が高い斜面もあったかもしれない。
表層雪崩のメカニズムは簡単ではない。
(小埜佳典)






