鯨の尾型と梅雨明け十日
[2010-07-24 14:30:31]

かつてはよく使われたこの2つの言葉、最近は耳にすることが少なくなった。なぜだろうか。
どちらも、盛夏を象徴する言葉。「鯨の尾型」は天気図のひとつの型で、太平洋高気圧が日本付近に強く張り出し、等圧線が鯨のしっぽのように跳ね上がった様を指す。雷雨が少なく、安定した晴天が続くと言われる。そして「梅雨明け十日」は、梅雨明け後のおよそ十日間、安定した晴天が続きやすいことを指す。
今夏は梅雨明けがはっきりしており、気象学から見ればこの2つの言葉がまさにピッタリ。しかし、どちらの言葉も「暑いながらも気持ちよい夏」のイメージを持つ。昔懐かしい夏休みの青空や入道雲、気持ちの良い海水浴を想起させる言葉ではあっても、近年の「暑すぎて困った夏」のイメージにはまったくそぐわないのである。
言葉の意味合いがが時代と共に変わることは珍しくない。これらの言葉がまた違った意味で使われる日が、いずれやって来るかもしれない。
(小埜佳典)






