落ち葉の功罪
[2009-12-12 11:55:30]

歩き慣れたその歩道が、その朝は普段よりだいぶ広く感じられた。ワサワサした感じがなくなりスッキリとしたのは、街路樹がほとんど丸裸に伐採されていたからだった。
都心でも紅葉が進み落ち葉の季節を迎えている。私の行動範囲だけがそうなのかもしれないが、都心部では今年、落ち葉が例年より少なく感じられる。まだ葉が落ちぬうちに、伐採の手が入る街路樹が増えているようなのだ。
アスファルト上の落ち葉はやっかいだ。雨が降れば滑るし、風が吹けば方々に散らかる。ある地方自治体の掲示板には、「危ないので早めに伐採して欲しい」という市民の声が寄せられていた。
危ないから、と言われれば仕方がないのかもしれない。しかし、冬の降雪日数が減り、もはや初雪が冬の知らせでなくなってしまった東京では、落ち葉は冬を告げる大切な要素のひとつであろう。近年、冬の到来を実感できなくなったのは、温暖化のためだけではないように思う。
(小埜佳典)






