大雪山系の大量遭難
[2009-07-17 23:12:37]
ニュースなどで報じられているとおり、北海道大雪山系で死者10名という大量遭難が発生した。高層天気図から見るに、現地の気温は10℃以下だったと思われる。降雨または霧による濡れと強風が加わったことにより、登山者の体温は急速に奪われたのであろう。
人間の体温は通常36℃前後だが、これが5℃上がったら大変な高熱ということになる。逆に5℃下がったらどうなるか。人間はほとんど動けなくなる。理論的には気温や水温が20℃でも低体温症(これが重症化したものが凍死)のおそれがあるのだ。20℃のプールに何時間も浸かっていられないことは、経験からもお分かりだろう。
今回の報道写真を通じて、筆者はひとつの疑問を持った。テントを持たない登山では、「ツェルト」と呼ばれる、骨組のない非常用のテントを持ち歩くのが常識。写真に普通のテントは映っていても、ツェルトがひとつも映っていない。これはどうしてなのだろうか。
(小埜佳典)






