年末の雪崩事故をふりかえって
[2008-01-11 20:39:05]

年末年始の雪山での死者・行方不明者は7名にのぼったという。最大の事故は犠牲者4名を出した岐阜県高山市槍平で発生した雪崩である。
アメダスによると、30,31日の降雪量は岐阜県高山で25cm、神岡で61cmに達している。表層雪崩は「弱層」と呼ばれる雪の中の弱い層が引き金となって起こるが、短時間に大雪(24時間で 50cm以上が目安)が降ると新雪そのものが弱層となり、雪崩が発生する可能性が高まると言われる。
筆者は数年前の正月、現地で幕営したことがある。樹林帯の中にある、小屋に隣接した平坦なキャンプ地である。犠牲者の仲間の「雪崩の起きないはずの場所だった」という言葉は、そのような土地の特徴からのものであろう。現地では31年前にも雪崩が起きているが、犠牲者はいなかったと記録されている。
新聞報道によると、事故当日、現地では20名ほどが幕営していた。小屋の東側のテントは無事で、南側のテントが雪崩に襲われた。西側上部斜面からの雪崩に飲まれた形である。地形図を見ると確かに小屋の西側に大きな谷があるが、斜度は東側に比べると緩やかである。上部の急斜面で発生した雪崩に飲み込まれたのであろう。予測が難しいケースである。
13~14日にかけて、再び冬型が強まる見込み。上空の寒気は年末年始ほど強くないが、地上の気温は年末年始より低い見込みである。
(小埜佳典)





