十勝連峰の雪崩事故から
[2007-11-27 21:41:08]

(表層雪崩の跡。別の山で撮影したもの)
北海道十勝連峰で23日に雪山訓練中の11名を襲った雪崩は、4名の方々の命を奪った。一部に「訓練を受けなければならない初心者だったのか」との批判があるが、これは全く当たっていない。半年間遠のいていた雪山に慣れるため、ベテランであっても冬山シーズンの初めに訓練を行うことは、むしろ好ましいことである。
「入山すべきでなかった」との批判もある。大雪直後においては一般的に正しい批判であろう。しかし、危険かどうかはルートや登山者の実力に依存するものである。危険を察知して引き返すことができるのであれば、入山そのものは間違いではなかろう。
「雪崩注意報が解除されたからと言って油断すべきでなかった」との批判もあるが、これは全くそのとおりである。日常の生活圏と山中とでは積雪状態が異なる上に、一般人と登山者とでは受容しうるリスクも異なる。登山者は自分でリスク判断を行うべきであり、他の山岳事故報道においてしばしば見られる、雪崩注意報発令中の入山を非難する内容の方が、むしろ的はずれと言えよう。
「気温が低ければ雪崩は起こりにくい」そう考えている方が多かろう。しかし、これは大いなる誤解である。これから2月にかけての雪崩は、一般的にその時の気温とは無関係に発生する。スキー場に出掛ける際、頭の隅に置いておきたい。
(小埜佳典)





