
10月8日、南アルプス甲斐駒ヶ岳(2966m)の中腹で赤い霧に出会った。
眼下に望む甲府の町は晴天。しかし、山の天気の回復は遅い。町から望む甲斐駒ヶ岳には雲がへばりついていることだろう。歩みを進める標高2300mは霧の中、それでも時折晴れ間がのぞく。
朝日がふと顔を見せた。山の斜面を風にふわりと流される霧が、太陽光に照らされ真っ赤に染まった。背後の紅葉した木々と重なり合い、これでもかという風に、赤を強調してみせる。
ほんの1分ほどだっただろう。夢中でシャッターを切る。ふと、「赤い霧」そんなTVドラマがあったような気がしたのだが、それは気のせいだったようだ。
(小埜佳典)