『奴隷狩り』をするサムライアリ!
30日夕方、『サムライアリの奴隷狩り』の瞬間を目撃した。サムライアリとは、他のアリ(クロヤマアリ)の巣に乱入してサナギを巣に持ち帰り、羽化したアリを奴隷として働かせるという大変変わった習性を持つアリだ。自分で食べ物を探すことも、子育てをすることもせず、すべて『奴隷』のクロヤマアリに行わせるのである。
サムライアリが『奴隷狩り』に出かけるのは、暑い日の夕方が多い。例年は梅雨明け後に見られることがほとんどであり、今回は極めて早かった例といえよう。雨が降っているときには決して行わず、また曇りでもほとんど行わない。別の言い方をすれば、サムライアリが奴隷狩りをしているときに雨の心配はほぼなく、天然の天気予報とも言えそうだ。
まず、ターゲットとするクロヤマアリの巣を見つけたサムライアリは、巣の何千というアリをそこへ誘導する。やがてターゲットの巣に到着すると、水が排水口に流れ込むかのような勢いで、一気に巣に侵入するのだ。
●クロヤマアリの巣に乱入するサムライアリ
http://www.youtube.com/watch?v=Dupc9zfDkds
その後、わずか数分後にはさなぎ(白っぽいもの)を持って巣からぞろぞろ出てくる。
●サナギを巣から運び出すサムライアリ
http://www.youtube.com/watch?v=qB7ikf9bszw
夏の夕方、黒い川のごとくアリの行列ができていたら、そのアリをよく観察してみよう。腹部(お尻)に白いラインのようなものが見え、体長が7ミリくらいであればサムライアリだ。その行列を追いかけていくと、必ずクロヤマアリの巣に到着することだろう。カッコウなどと同様、「ずるい生き物」として槍玉に挙げられがちなサムライアリ……。だが、夏の夕暮れ、子ども等と一緒に「身近にもこんな不思議な生き物がいるのだ」と観察してみるのもよいのではないだろうか。
(金子大輔)






