猛スピードで走る毛虫!
[2010-06-29 21:21:14]
道路を、ものすごい速さでモクモク歩く(走る)毛虫……。最近、そんな毛虫に遭遇した方もいらっしゃるのではないだろうか。あれも梅雨のころによく見かける光景だ。先日、私も千葉市の路上でそんな毛虫を見かけた。
●モクモク毛虫の動画(かなり接近した画像なので注意)
http://www.youtube.com/watch?v=FkkvTQbaq88
毛虫が歩く様子をどんなオノマトペで表すかは難しいが、『モクモク』とか『モコモコ』と表現され、急かされるように走っていたとなれば、それはきっとシロヒトリの幼虫だ。わかっているだけで日本に数千種類いる『毛虫』だが、熊のようにモコモコしたものは、意外に少ない。シロヒトリの成虫は、白地に赤い模様を持つ蛾で、蛾としては「非常に美しい」という部類にしばしば入れられる。
シロヒトリは幼虫で越冬し、初夏にかけてタンポポ、オオバコ、ギシギシ、イタドリなどの葉を食べながら成長していく。食欲旺盛なので、小さな株だとしばしば食べつくしてしまう。幸い、タンポポやオオバコであれば、少し探せばどこにでもある。そこで、新たな食べ物を求めるため、ハイスピードで歩く能力が発達したとされている。幼虫が大きくなる梅雨の頃には、食欲がピークに達するため、しばしば食草を求めて走り回るという行動に出てくるのだ。
※種によってはほとんど歩かず、目の前の葉っぱがなくなれば、餓死を待つだけということも少なくない。カイコガが典型的。
やがて彼らはさなぎになり、夏には成虫となって飛び立つ。夏休みの夜の灯火に、白・赤が目立つ中型の蛾が来ていたら、梅雨の日に猛スピードで道路を横断していたあの毛虫との再会、かもしれない。
(金子大輔)






