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大自然でのトイレ問題


[2009-05-13 00:27:18]

ゴールデンウイークが過ぎ、標高の高い山からも雪が消えると、登山に出かける方々が増える。また、開発の進んでいない地域へのハイキング、バーベキュー、キャンプに出かける機会も増えてくるであろう。その際、忘れてはならないのがトイレの問題だ。

日本全国の山地では、以前からトイレ問題が深刻である。屋久島では、登山者の増加でトイレのし尿処理が追いつかなくなり、携帯トイレの使用を呼びかけている。また、富士山では、トイレットペーパーが作る「白い川」が美観を損ねていることが、世界遺産登録の見送りの原因となったことも有名である。さらに、全国各山とも、登山道脇で用を足す登山者が後を絶たない。ティッシュ・ゴミ等が散乱し、貴重な植物が踏み荒らされることも問題となっている。

では、大自然を訪れる際に気をつけることはないだろうか。登山においては、麓で用を済ませてから入山し、山中でしないようにすることが基本といえよう。でも、人間も動物……やむをえないケースもある。そういった場合、排尿場所は植物が生い茂った場所を選び、岩地は避ける。さらに、沢・水辺・水場の上流からできるだけ離れるようにしよう。そして、周りの植生に気を付けて、汚物が隠れる位の穴を掘り、土をかけるなどの後始末をし、紙は持ち帰ることである。ティッシュペーパーはいわずもがな、トイレットペーパーも、意外に分解しにくいのだ。

だが、ここまで注意した方法でも、賛否両論がある。最近では、携帯トイレを持参し、排泄物は責任をもって持ち帰るべきだ、とする考えが主流になりつつあるのだ。たかが尿とはいえ、気温・湿度の低い高山では、長期間残ってしまう。また、考えることは多くの人が同じであるためか、「いかにも……」な物影では、多くの人が次々と利用するため、特定の場所が集中して汚れ、自然分解が間に合わないのである。最近では、まったく臭いのしない携帯トイレも開発されているようなので、自然愛好家であれば、ぜひ試してみたいところ。大自然の中ではトイレがないことは当然と認識し、「人間が動物・植物たちの生活の場にお邪魔している」という謙虚な姿勢こそが大事なのではなかろうか。
(金子 大輔)

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