低気圧を刺激した台風4号
[2008-05-20 13:45:58]
本州南岸沿いを、低気圧が発達しながら通過し、関東地方では20日朝を中心に激しい風雨に見舞われた。最も強い時間帯で1時間に20~40ミリの雨が降った所が多く、都心周辺でも総雨量が100ミリ前後に達した。通勤・通学時間帯を直撃したため、ずぶ濡れになってしまったり、交通機関が乱れて困惑したりした方も多かったことであろう。
関東の雨は、昼前に峠を越えたものの、今後も河川の増水、土砂災害の可能性があるので、そのような場所には近づくことは避けたい。
今回、大荒れとなってしまった原因としては台風4号も関係している。台風4号は、勢力がそれほど強くなかった上、日本から離れたところを通過した。天気図を素直に読めば、それほど危険ではないと思いがちである。
だが、ポイントは台風のすぐ北側を低気圧が通過したことだ。台風が、低気圧に向かって暖かく湿った空気を大量に送り込む形となったため、雨雲が非常に発達してしまったのだ。この現象を、「台風が低気圧(前線)を刺激する」と呼ぶこともある。
「強くはない台風が、離れて通過したにもかかわらず豪雨になった」例として、より顕著なものが1991年9月19日の豪雨であろう。このときも、台風から日本付近の前線に向かって、暖かくて非常に湿った空気が大量に流れ込んでいた。関東各地で1時間に40~70ミリの非常に激しい雨、総雨量は200~300ミリに達している。
かつて「腐っても台風」と言われたことがあった。たとえ小さく弱くとも、台風を侮ることは決してできない。特に、台風と低気圧(前線)がセットで近づいたときには大雨の可能性を考え、最新の情報に注意するようにしたい。
(金子 大輔)






