関東地方、束の間の春!
23日、気象庁は関東地方で春一番が吹いたと発表した。気温は各地で15℃~17℃と、桜が咲く頃のような気温。土曜日の午前中ということもあり、心が躍るような気分になった方も多いことだろう。ただ、最大瞬間風速が都心で15.9メートル、千葉では22.9メートル、横浜で23.4メートルなど、台風のような強風だった。目にゴミが入ったり髪が乱れるだけでなく、被害も出てしまいかねないほどのものだ。ワクワクする印象が先に立ってしまう春一番だが、その実態は台風に次いで強風の被害を起こしやすいもので、十分な警戒が必要ともいえるのだ。
23日午後、状況は一転した。晴れていた空にはモクモクと広がる雲。「おや、どうしたのだろう」と思ったのも束の間、空にはすぐに晴天が戻った。だが、様子がさきほどとどうも違う。強い風が吹き荒れていることには違いないのであるが、ポカポカする感じがまったくなく、猛烈に寒くなっている。思わずコートのボタンを閉め、カバンから手袋やカイロを取り出してしまった方が多かったに違いない。吹き荒れている冷たい北風は午前中を上回る強さで、各地で被害が出た。駅では、運休や遅れの出ている鉄道が電光掲示板にずらりと表示されていて驚かされた。最大瞬間風速は、各地で30メートル近くに達した。
春一番は、北から降りてくる前線に向かって南風が吹き込むことによってもたらされる。そして、この前線の後ろ側では反対に北風が吹き荒れている。今回のように、前線が通過するとき、一時的に雲が広がるなどのシグナルが現れることがしばしばだ。雲が広がったら、束の間の春が終わることを覚悟しなければならない。
春の到来かと思っていたら、いつのまにか冬の大嵐に逆戻り……。春は一気にはやってこられず、迷いながら一進一退しながらやってくることを実感した週末だったかもしれない。「三寒四温」とは、その様子を本当に忠実に描いた表現だと思う。
(金子 大輔)





