2年ぶりの御神渡り!
長野県の諏訪湖で、「御神渡り」と呼ばれる現象が30日、確認された。御神渡りとは、湖面の氷がバリバリという大音響と共に、山脈のように盛り上がる現象だ。他には屈斜路湖などで発生するが、本州では諏訪湖が唯一御神渡りが見られる湖として知られる。
今年の諏訪湖は、25日頃から全面で凍結していた。その後、気温の上下によって、氷が複雑に膨脹と収縮を繰り返すことによって御神渡りは発生した。ときには50センチもの高さで、湖岸から湖岸へ数キロに渡って、氷の柱ができるような年もあるという。
大変神秘的な御神渡りは、男神が下社の女神のもとへと渡る恋の道である、という言い伝えもあり、今でも神官が御神渡りかどうかを認定する拝観式が行われているという。その際、湖面の割れ目の状態を過去300年の記録と照らし合わせ、その年の天候や農作物の出来、世の中の吉凶までも占う。
ちなみに、御神渡りが起きない年は「明けの海」と呼ばれるが、近年、温暖化の影響で明けの海が増加している。大暖冬だった昨年は明けの海だった。このことからも、今回の冬は、昨年よりは寒さが厳しいと言えよう。現在、ラニーニャ現象が発生中だが、ラニーニャの年には冬らしい寒さになることが多く、しかも突然寒さが厳しくなるというのは、今年も例外ではないのかもしれない。
最近では、御神渡りをプレートテクトニクスのミニチュア版としてとらえ、地震発生のメカニズムの研究に応用する試みもなされている。たしかに、氷がメリメリ盛り上がっていく様は、はるか昔、ヒマラヤ山脈ができた様を連想しないでもない。
なお、御神渡りは、湖全体が凍結しかつ十分な厚みがあるという証拠ともいえる。氷上を歩けるか否かの目安とも言われるが、実際には氷の厚さは不均一であるため、氷の上に乗ることは避けるべきだろう。
(金子 大輔)





