上空の寒気が作る空模様
[2007-12-16 15:03:18]

15日の東京は、青空が広がり空気もカラカラに乾いた。だが、午後のひととき、モクモクした雲が広がったことに気づいた方も多いであろう。雲の下では薄暗さを感じるほどで、関東南部でもニワカ雨となった所がある(相模原中央や世田谷では0.5ミリの降水を観測)。だが、雲はすぐに弱まり夕焼け空へと溶けるように散らばっていった。雲のカケラは、冬の夕暮れ空をひときわ美しく引き立てる。
この日の東京は比較的風が穏やかで、日中は11℃台まで気温が上がっている。日なたではほっとするような陽気だ。だが、上空にはマイナス30℃近い寒気が流れ込んできた。地上が暖かく上空が冷たい――大気の状態がやや不安定となったのだ。大気が不安定になると、雲はモクモクと発達する。夏のように多湿であれば、巨大な入道雲ができて雷雨となるのだが、カラカラ空気の中においては、一時的に雲が広がる程度で済んでしまうことが多い。
また、今回は潰れかかった小さな低気圧も近くを通っていった。微妙な天気のときには、このような小さな助けがあるかないかによっても、雲の広がり方がだいぶ変わってくるのだ。
日が傾き地表温度が下がると大気の不安定さが解消する。すると、広がった雲は急にしぼみ、バラバラに散らばっていってしまう。モクモクとした雲は、弱まる段階で様々な種類の雲に変化するため「雲の工場」というような異名で呼ぶことも。バラエティーに富む雲に飾られた夕焼け空は、言葉にできないほど美しい。
冬季、日中に気温が上がるタイミングで寒気が入ることが予想されている日は、空模様に注意してみよう。一気に広がる怪しい雲、雲の七変化、そして美しい夕焼けがフルコースで拝める可能性があるのだ。
(金子 大輔)





