気象予報士のもう一つの仕事?
[2007-12-05 00:56:40]
経済協力開発機構(OECD)が行った国際学力テスト「学習到達度調査」の、06年実施結果を発表した、という記事が毎日新聞に掲載されていた。これによると、理科学習に関するアンケートで、日本は関心・意欲を示す指標などが最下位になるなど、理科学習への極めて消極的な実態が明らかになったという。ちなみに日本で対象としたのは高校一年生である。
理科には、もちろん気象も含まれている。気象予報士試験の受験者数は年々増えており、「気象に興味を持つ人が増えてきた」とうれしく思うこともあったのだが、依然として理科離れが進んでいることを明示するデータを見ると、少々残念に感じられる。関心・意欲の指標が低いということは、おもしろいと感じられないということであろう。
では、我々はどんな授業を受けたときにその対象に興味を持ち、好きになるのであろうか。その答えのひとつが、教師が心底好きであるものを教えている授業であると思われる。数学を愛する人なら、何時間も興味を引く数学の話を続けることができるかもしれない。愛猫家が語るネコの話なら、丸一日聞いていても飽きないかもしれない。
反対に、聞いていて苦痛に感じる話もある。原稿を棒読みしたり、頭に詰め込んだ知識をそのまま語ったりしても、人の心を引くことはできない。「血が通っていない話」というのを、聞き手はきわめて敏感に見破ってしまうのだ。
気象予報士の中には、一日中雲を見ていても飽きなかったり、低気圧の渦を芸術作品のように美しく感じたりする人も大勢いると聞く。つまり、心の底から気象が好きな人。そのような気象予報士にとって、理科の一分野である気象のおもしろさを伝えていくのは、大切な「仕事」のひとつとなってきそうだ。
(金子 大輔)





